トライアル界のレジェンド 「フジガス」の愛称で親しまれている藤波貴久選手。
今年6月の世界選手権開幕戦で、41歳にして5年ぶりに優勝を果たしたことも記憶に新しいですね。
トライアルについて明るくなくても、オフロードやモータースポーツに興味があれば名前を聞いたことがある人も多いはず。
そんなフジガスこと藤波選手。
昨日、今シーズン限りでの引退を発表しました。
四半世紀もの間、世界のトップで戦い続けた姿はレジェンドそのもの。
いつか観に行きたいと思っていた世界選手権。
ようやく行くぞと決心した2020年。そして2021年。
憎きコロナウィルスの影響でトライアル世界選手権日本GPは中止。。来年以降はフジガスのライディングを生で見ることができないと思うととても寂しく残念な気持ちです。
「いつか」ではなく「今」を大事にしようと改めて思いました。
今週土曜日に行われるポルトガルGPを前に
トライアルを知っている人にも、知らない人にも伝えたいフジガスのすごさ!
簡単にですがまとめてみようと思います。
夢と感動をありがとう!ここがすごいよ、フジガスまとめ
名前:藤波 貴久(ふじなみ たかひさ)
ニックネーム:フジガス(fujigas)
生年月日:1980年1月13日-
出身:三重県四日市市
居住地:スペイン カタルーニャ州ジローナ県
競技を越えて。モータースポーツ界のレジェンド
2004年世界選手権チャンピオン
2004年に8勝を上げ、トライアル世界選手権の年間チャンピオンとなりました。
F1やラリーなど二輪・四輪を問わず、トップカテゴリーと言われる世界選手権の最高峰クラス(または無差別クラス)で年間チャンピオンを獲得したのは藤波貴久選手、唯一人です。
トップで戦い続けたからこそ。圧巻の記録
2歳から補助なし自転車に乗り、3歳でオートバイデビューをした藤波選手。
1990年には自転車トライアル(バイクトライアル)10歳以下の部で世界チャンピオンに輝きます。
その後、1991年にジュニアライセンスを取得しオートバイトライアル国内B級クラスデビューから着実にキャリアを重ね、下記の成績を残します。
全日本選手権での記録
史上最年少記録:国際A級クラス優勝(15歳)
トライアル世界選手権での記録
出場数: 354戦(歴代1位)
優勝回数: 34勝(歴代5位)
累計獲得ポイント: 4,722ポイント(歴代1位)
最年少優勝記録: 17歳237日
最年長優勝記録: 41歳151日(2021年9月15日現在)
その他:1996年~2017年まで21年連続トップ5位入
長い競技人生の途中、右ひざ前十字靭帯断裂などの大きな怪我もありましたが、
常に諦めることなく戦い続けました。
有言実行。世界チャンピオンは夢ではなく計画だった
10歳の時にお父さんと一緒に世界チャンピオンになるべく計画を立てたそうです。
10歳の時に作成した将来の「計画表」
1991年 | 11歳 | 中部選手権ジュニアライセンス取得 国内A級昇格 |
1992年 | 12歳 | 中部選手権 グランドチャンピオン大会出場 |
1993年 | 13歳 | 国際B級昇格 全日本選手権 |
1994年 | 14歳 | 国際A級昇格 全日本選手権 |
1995年 | 15歳 | 全日本チャンピオン ヨーロッパへ |
1996年 | 16歳 | 世界ランキング16位以内 |
1997年 | 17歳 | 世界ランキング10位以内 |
1998年 | 18歳 | 世界ランキング5位以内 |
1999年 | 19歳 | 世界ランキング2位以内 |
2000年 | 20歳 | 世界チャンピオン |
1997年~2003年の7年連続チャンピオンであるドギー・ランプキン選手に阻まれ20歳での世界チャンピオンにはなりませんでしたが、19歳までは全て計画を達成し続けました。
最後に
今週土曜日のポルトガルGPで引退する藤波選手。
愛称のフジガスのガスはスペイン語で全開(gas)を意味します。
現役最後の大会となるポルトガルGPでも全開の走りに期待です!
日本の片隅のトライアル愛好者ですが、同じ競技者として世界のトップを走り続ける日本人がいるということに勇気と希望をもらっていたのは私だけではないはず。
26年間、本当にお疲れ様でした!!!
追記
2021年12月10日、ホンダから藤波貴久が「レプソル・ホンダ・チーム」の2022年度新体制の新監督へ就任することが発表されました。
選手としてのフジガスはもう見ることは叶いませんが、トライアルの第一線で今後も活躍してくれることでしょう!
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